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世界水紀行<3> ヨーロッパの歴史を感じるオーストリアの世界遺産


世界水紀行<3> ヨーロッパの歴史を感じるオーストリアの世界遺産

 さまざまな種類の水がスーパーやコンビニの店頭で手に入り、家庭用ウォーターサーバーの宅配水でも日本や世界の名水が味わえる現代ですが、世界各国には、まだまだ私たち日本人のあまり知らない「名水スポット」がたくさんあります。

 世界遺産に登録されている各国の水に関するスポット、第3弾はオーストリア共和国。主な水源がアルプス山脈の湧き水というオーストリアは、水道水がきれいなことでも有名です。

 オーストリアの水は硬水ですが、カフェでミネラルウォーターを注文すると炭酸水が出てくるのだとか。世界遺産は9つが登録されています。その中から今回は2つのスポットを紹介します。

オーストリア

◆数々の史跡が点在する「ヴァッハウ渓谷」

 オーストリアといえば、ドナウ川が有名ですが、その下流域にあたるメルクからクレムスにいたる約30kmにおよぶ景勝地がヴァッハウ渓谷です。

 2000年に世界遺産に登録されたこの場所は、オーストリア北東部のニーダーエスターライヒ州にあり、渓谷沿いには古城や修道院など歴史ある建物が点在しています。

 中でも、ヴァッハウ渓谷の上流部の西側にあるメルクから、東側の古都クレムスまでは人気の観光クルーズスポット。

メルク修道院

 メルクの丘の上に立つベネディクト会派のメルク修道院は、ヴァッハウ渓谷のシンボルにもなっています。オーストリア・バロックの至宝と呼ばれるこの建物は、豪華絢爛で宮殿のようです。

 バロック建築の搭や、ヨハン・ミヒャエル・ロットマイヤが描いたフレスコ画、中世の頃に書かれた楽譜や手書き原稿が無数に収められた図書館、大理石の広間、礼拝堂…と、当時を忍ばせる貴重な品々が多く存在しており、フランスへ嫁ぐ途中のマリー・アントワネットが宿泊したことでも知られています。その佇まいからは当時、修道会がいかに権力と財力を誇っていたかがうかがえます。

ドナウ川

 その他、メルクの次に見えてくる、ドナウ川で最も美しいといわれるシェーンビュールの城や、小高い丘にあるアッグシュタイン城址、シェーンビュールの下流8kmにあり、旧石器時代の出土品で有名になったヴィレンドルフ、メルク~クレムス間の中心にあるシュピッツ、リースリングの白ワインの発祥地であるヴァイセンキルヒェンに、十字軍の遠征の際、ウィーン付近で捕らえられたイングランドの「リチャード獅子心王」という異名を持つリチャード1世が幽閉された史実で有名なデュルンシュタインの城などを見ることができ、目的地のクレムスには、13世紀のゴッツォブルク城や16世紀の初期バロック様式の教会はじめ美しい建物や13~16世紀の街並みが残り、数々の博物館やミュージアムも存在しています。

【ヴァッハウ渓谷へのアクセス】

 東京・成田からオーストリア・ウィーンまで、約12時間。ウィーン西駅からメルクまで、準急で約1時間。メルク~クレムスの観光クルーズは下りが約1時間45分、上りは約3時間。

◆謎の湖「フェルテー湖/ノイジードル湖」

謎の湖「フェルテー湖/ノイジードル湖」

 オーストリアとハンガリー北西部の国境にあり、2001年に文化遺産に登録されています。この湖はオーストリアではノイジードル湖と呼ばれ、ハンガリーではフェルテー湖と呼ばれています。

 中央ヨーロッパで2番目の大きさで表面積は約315キロ平方メートル(そのうち、オーストリアの領土は240キロ平方メートル、ハンガリー側が75キロ平方メートル)。

 湖の平均深度は1.1m、最も深い場所でも1.8mと浅く、この湖ができたといわれる紀元前18000年頃から100回以上干し上がり、湖が消失するという歴史を繰り返しており、130年前にも一時的に干し上がったことがあるという、謎の湖でもあります。水位は現在、ハンガリー領内の人口水路で調整されています。

 湖周辺はアシが生い茂っているため、約280種におよぶ渡り鳥などの鳥類が生息しており、コウノトリの繁殖地にもなっています。

 塩水湖で、鯉やナマズ、うなぎが獲れるとか。湖に群生するアシは、丈が3mもあり、そのままにしておくと湖はアシに覆われてしまう可能性がありますが、冬のうちに刈り取り、屋根を葺くための材料として輸出されています。

ぶどう畑

 古来よりさまざまな文化の交流地でもあり、異なる文化が交差する場所であることから、ぶどう畑の広がる田園風景の中に中世の宮殿が存在する独特の景観が存在しています。

 古代ローマ帝国により持ち込まれたといわれるぶどうは、石灰岩の土壌に根付き、オーストリア側の湖畔の町ルストは、塩田や丘陵地にぶどう畑が広がり、ワインの産地として有名になりました。

エステルハージ宮殿

 この地にある宮殿の中で最も有名なのが、バロック様式のエステルハージ宮殿で、外観はフランスのベルサイユ宮殿をモデルに作られたといわれ、作曲家のハイドンが音楽監督として住んでいたことでも知られます。

 また、1989年に開催された「汎ヨーロッパ・ピクニック」がこの周辺で行われたことでも注目を集めた場所でもあります。

 オーストリアのブルゲンラント州に食い込むハンガリー領ショプロンで開催された政治集会に参加した、西ドイツに亡命を希望していた約1000人の東ドイツの市民が、一斉にハンガリー・オーストリア国境を越え亡命を果たし、のちにベルリンの壁崩壊へとつながったといわれていわれる歴史的事件です。

 ウィーンの観光地としても有名で、湖は「ウィーンっ子の海」としても知られ、ヨットやウィンドサーフィン、釣りなどでも親しまれています。

【フェルテー湖へのアクセス】

 東京・成田からオーストリア・ウィーンまで、約12時間。中央駅から列車でノイジードルアムゼー駅下車。そこからバスで約1時間20分。

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 オーストリアでも人気の観光クルーズ。船に揺られながら悠久の歴史に想いを馳せるのは、ヨーロッパ旅行ならではの醍醐味といえます。空気と水のおいしさは豊かな自然が残っているからこそ。機会があれば、ぜひ訪れてみてください。