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ウォーターサーバーの水にも使われている「RO膜」についてとことん調べてみた!

ウォーターサーバーの水にも使われている「RO膜」についてとことん調べてみた!

 ウォーターサーバーに使われている水は、いずれも飲んでおいしいだけでなく、細心の注意を払って安全に処理されている。たとえば、一見すると少しのにごりもなくニオイもしない天然水であっても、製品として出荷するには何らかの方法で不要物や菌などを排除しないとならない。その処理方法の一つに「RO膜」という特殊なろ過装置を使った方法がある。これで作られた水を「RO水」といった呼び方をすることがあるが、実はウォーターサーバー以外にもこのRO膜は、さまざま利用されているようだ。今回は、そんなRO膜をもっとよく知るために「ろ過」について調べてみた。

◆海水の淡水化にも利用

 水に対する浄化処理では、加熱のほか水道水のように塩素を加える方法がよく知られている。これは有害な微生物を殺すためには有効だが、混入しているさまざまな物質を除去するためには、別途、フィルターを通してろ過する必要がある。水をろ過することは、多くの水処理で比較的最初の段階で行われる。砂粒や水草、ゴミなどの異物を取り去り、キレイな水にしてから殺菌するのだ。

 一般的な水処理では、1~10ミクロンクラスの目のフィルターで第一段階のろ過が行われる。1ミクロンは1ミリの1000分の1なので、目に見えるゴミはもちろん、微細な浮遊物のほとんどを除去することが可能だ。川や池の水によくいる藻類や原虫類は、大きいもので200ミクロン、小さいものでも5ミクロンといった大きさなので、こうしたフィルターでほぼ対応できる。

浄水場では、沈殿、ろ過、塩素の投入などで安全な水を作っている

浄水場では、沈殿、ろ過、塩素の投入などで安全な水を作っている

 ところが、水の中にいる有害な菌である大腸菌やレジオネラ菌は、これをすり抜けてしまうことがある。いずれも細長い形をしていて、長辺は1ミクロン以上あっても直径が0.3ミクロンなどとフィルターの目よりも小さいため、通過する方向によってはすり抜けてしまう。そこで、ろ過をした後で加熱などの殺菌作業が必要になるわけだ。

 フィルターによってはさらに目の細かいものがある。1ミリの1万~10万分の1クラスの「精密ろ過膜」や「限外ろ過膜」と呼ばれるタイプだ。これくらいになると、ほとんどの菌やウイルスもシャットアウトできる。そして、フィルターの頂点ともいえるものがRO膜で、100万分の1ミリレベルの細かさとなる。ここまで細かいと、ほとんどの不純物を通さなくなり、水に溶け込んでいるミネラル分まで除去してしまうほどだ。

 それだけのろ過性能があることから、RO膜は海水から真水を作り出すプラントにも使われるようになった。現在、世界の海水淡水化施設の7割はRO処理を利用しているともいわれている。海水から真水にするためには、水を蒸発させて塩分と分離させるといった方法もあるが、これにはぼう大なエネルギーを消費する。RO膜によるろ過は強い圧力をかける必要もないため、淡水化処理の中でもエコといえるだろう。

 このほか、RO膜は不純物を排除したい漁業、農業などの第一次産業を始め、できるだけ純度の高いクリーンな水を必要とする電子部品の製造や洗浄用水などの生成に多用されている。私たちが普段口にしている食品や、何気なく使っているパソコンやスマートフォンにも、RO膜が一役買っていることが少なくないのだ。東京都水道局などでも「膜ろ過」として上水道の水を作るために一部導入している。

◆出来上がる水はほぼ純水!

 菌、ウイルスから一部の放射性物質まで除去できる高性能のRO膜は、当然ながら、安全で安心できるウォーターサーバーの水製造にも活用されている。

 例の一つが「アルピナウォーター」だ。元となる水は、長野県の北アルプスを源流とする地下水が流れる大町市の山中。採水工場の周囲には人家も工業施設もなく、人工物の影響を受けることがない。その地下からくみ上げる水は、長い年月をかけて地層や岩盤がろ過してきたため非常にクリーンである。そのまま殺菌処理して製品化してもいいほどなのだが、同社ではこれをRO膜でろ過している。「キレイで安全な水をよりキレイにして届けたい」という理由からだ。

周囲には人工物がほぼゼロの「アルピナウォーター」の採水地

周囲には人工物がほぼゼロの「アルピナウォーター」の採水地

 水中に含まれる物質をほぼ取り去っているため、「アルピナウォーター」の硬度は1.05と非常に低い。硬度は水1リットル中にマグネシウムやカルシウムといったミネラルが何ミリグラム含まれているかを表しており、1.05だとほぼ純粋に近い。超低硬度の水は、お茶やコーヒーの抽出性が高まるほか、ミネラルの摂取制限がある人やペットなども不安なく飲める点がメリットだ。

 

 

 また、50万世帯近い家庭に水を宅配してきた「アクアクララ」もRO水を採用している。天然水の場合は何らかの自然環境の変化に左右される可能性があるが、RO処理によって作られる水は、いつも同じ品質で供給することができるからだ。ちなみに「アクアクララ」の硬度は29.7で、多少のミネラル分が含まれている。RO膜処理した水は混ざりものがほとんどない純水に近いため、ミネラル分を工場で調整しているのだ。適量のミネラルがあった方がいいという、ユーザーのニーズもあるからだという。

 

 

 ウォーターサーバー用の水としてポピュラーなRO水だが、改めて調べてみると高度な技術で精製された非常にクリーンな水であることがよくわかる。私たちが普段何気なく飲んでいる水にも、さまざまな最新技術が応用されているのだ。