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「日田天領水」に抗肥満などの体調改善効果が! 名水の秘密が解き明かされる!?

「日田天領水」に抗肥満などの体調改善効果が! 名水の秘密が解き明かされる!?

 大分県で産出されているミネラルウォーター「日田天領水」は、水自体がおいしいこともあってロングセラーとなっている。その水についてこのほど、産学共同で行った動物実験で長期にわたって飲んだ場合の効果が確認されたという。一見したところまったく普通の天然水のようだが、いったいどんな働きがあるというのだろうか?

◆天然水でラットが健康に!?

「日田天領水」は、大分県の大自然に囲まれた山中の地下1000メートルという深い場所から地下水をくみ上げ、これがウォーターサーバーやペットボトル用の水として販売されている。昔から「体を元気にしてくれる」「若返りの水」などの言い伝えのある名水だが、科学的な根拠に乏しかった。

 無色透明で無味無臭の水はどれも同じように見えるが、さまざまなミネラルが溶け込んでいたり、酸性やアルカリ性の度合いも違ったりする。特に天然水は、採水地の岩石や地層などからの影響を大きく受ける。同じ地域でも地質が違うと水質まで変わることは少なくない。

「日田天領水」は、高濃度のケイ酸、ナトリウム、カリウム、炭酸水素塩を含有している。pHは8.3の弱アルカリ性。こうした日田で採取される水の個性が体にどのような働きを示すのかを、メーカーである「日田天領水」と、大分大学医学部消化器・小児外科学講座、同大医学部精神神経医学講座が、2016年4月~2019年3月の長期にわたり共同で研究を行った。

 実験方法は、実験用のネズミ(以下、ラット)に、6か月間にわたって「日田天領水」を与えるというもの。比較用に通常の水道水を与えるラットも用意した。そして水以外は、ほぼ同じ環境で飼育。実験終了後に、それぞれにどのような変化があったかを調べた。調査した項目は、体重、飲水量、食欲、CTスキャンによる体脂肪(皮下脂肪と内臓脂肪)の測定、中性脂肪、肝機能、抗メタボ効果がある遺伝子がどれだけ現れるかといった点。

 その結果わかったのは、「日田天領水」を飲み続けたラットは食欲が増加したにもかかわらず、水道水を与えたグループと体重の変動が変わりなかったこと。また、CTスキャンでの解析でも、内臓脂肪の増加が有意に抑えられていた。つまり、食欲旺盛でよく食べた割に肥満にならなかったということになる。研究グループでは、「日田天領水」を長期間飲むことが、ラットの体内環境に何らかの変化を及ぼし、抗肥満効果をもたらしていると考察。その理由を探るため、血液成分や抗メタボ遺伝子について調べたが、この分野ではハッキリした違いが見られなかった。

 しかし無視できない違いが見られたということは、何らかの原因があるはず。そこで、マウスの腸内環境を調べたらどうかと考え、同様の条件で新たに「日田天領水」と水道水の2グループの比較実験を6か月行った。実験スタート時、1か月後、3か月後、6か月後と、何百種類もの細菌のバランスを調べることができる最新機器を使って、腸内細菌の量と種類を調べていった。

どの水も同じように見えるが…

どの水も同じように見えるが…

 結果は、「日田天領水」を与えたグループでは、乳酸菌などを多数含むラクトバシラス科という腸内細菌が増加していた。実験開始時8.6%だったのが、6か月後には39.5%にも増えていたのだ。逆に病原性を持つ種が多い菌であるクロストリジウム科が、17.0%から4.2%に減少していた。水道水だけを与えたグループでも同じ様な傾向はあったが、ラクトバシラス科は8.6%から28.0%の増加、クロストリジウム科は17.0から10.8%の減少にとどまった。

 平たい言い方をすれば「日田天領水」の場合には、いわゆる善玉菌が大幅に増え悪玉菌は抑えられていたということになる。これについて研究グループは、「日田天領水群は水道水群に較べ、明らかに腸内細菌叢(さいきんそう=細菌が広がっている場所)の変化を強く誘導することが確認された」としている。

◆不安感を軽減させる働きも

 もう一つ興味深いのは、抗不安効果への期待だ。過去の研究で、過敏性腸症候群などを併発するうつ病患者にビフィズス菌とラクトバシラスを投与すると病状の改善が見られることや、うつ状態のラットではラクトバシラス科の腸内細菌が減少していることがわかっている。大分大学精神科学講座の解析によると、「日田天領水」群のラットは酸化ストレス物質の減少など、恐怖心が軽減している傾向が見られた。これは、長期飲用でラクトバシラス科の比率が増加し、抗不安につながったためと結論づけられた。腸内環境が肉体だけでなく、メンタル面にまで影響を与えるとは驚きだ。

名水の秘密が解明される?

名水の秘密が解明される?

 昨今では、腸の中の微生物群を表す「腸内フローラ」という言葉が一般化してきた。腸内の微生物の状態が健康維持や体質改善、免疫力の向上に深く関係しているということで、研究が進められている。今回の実験ではラットへの効果が示されたものの、人間の体に対する働きはまだまだ未知の部分がある。しかし同社では今回の結果を踏まえて、引き続き「日田天領水」の健康効果について調査を進めていくとのことだ。近い将来、日田の名水にまつわる古くからの言い伝えが、科学的に立証される日がくるのかもしれない。