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日本有数の名水の産地、富士山の水を守る活動にクローズアップ!

日本有数の名水の産地、富士山の水を守る活動にクローズアップ!

 日本一の高さを誇り海外でも人気の高い富士山は、名水の産地でもある。富士山というブランド力だけではなく、実際に良質の水が湧き出ることが様々な調査によって証明されているのだ。そのためペットボトルやウォーターサーバー用の水でも、この周辺に採水地を置いているメーカーは多い。しかし近年、登山者が激増したことでゴミの問題なども浮上してきている。そこで今回は、富士山麓の環境を守る取り組みにはどんなものがあるのか調べてみた。

◆富士山系の天然水が名水の理由

 富士山は単に標高が高いだけではなく、特徴的な性質を持っている。その一つが玄武岩という岩石層が山体とその周辺に広がっていること。これはマグマが地表で急激に冷えて固まってできるもので、それと比較して近隣の南アルプスでは、ゆっくり冷え固まった花崗岩が多くを占めている。富士山に降った雨や雪は、この玄武岩の層を通って地下を流れていく。富士山には他の山のように山中で湧き出した水が流れる川や、豊富な山林がないため、地表に降った水は山肌の適当な場所を流れ落ちるか、地下にしみ込んでいくしかない。これにより、富士山の地下には非常に大量の水が眠っていると考えられている。

 また富士山は、度重なる噴火で溶岩の層がいくつも重なっている。地上の水は数年、数十年という長い時間をかけて、このすき間を通り地下水となっていく。地層や岩石によってろ過されることで、非常にクリアな天然水が出来上がるのだ。岩石層の下流で地上に出てきたものが、「日本の名水百選」にも選ばれている有名な「柿田川湧水」、や「忍野八海」。清い水のパワースポットとして知られる浅間大社の池も、その一つだ。

 水は岩石層を通るときに、ろ過されるだけでなくさまざまなミネラル成分を含んでいくのだが、富士山の地質ではバナジウムというミネラルを豊富に含むことが知られている。このミネラルは体の中の酵素の働きに関係するなどで、健康への効果が期待されているものだ。バナジウムは他の地域でも産出されるが、富士山麓では通常の数十倍もの量が含まれることが調査によってわかってきた。これは非常に珍しいという。

 富士山麓の水の多くは弱アルカリ性で、硬度は30ミリグラム前後。硬度とは水の性質を表す指標の一つで、水1リットル中に含まれるマグネシウムとカルシウムの量によって決まる。WHO(世界保健機関)では120ミリグラムを境に、含有量が多いほうを硬水、少ないほうを軟水としている。硬度が低い方が一般的に、水の味がまろやかであると評されることが多い。

 こうした富士山の水は当然、ウォーターサーバー用の水としても注目されるところとなり、採水地として選んでいるメーカーは、「プレミアムウォーター」、「フレシャス」、「富士桜命水」、「うるのん」、「キララ」、「マーキュロップ」、「シンプルウォーター」などなど枚挙に暇がない。

 しかし、世界遺産に登録され登山客が増加するにつれて、富士山の環境汚染も問題視されるようになってきた。そこで、富士山周辺ではさまざまなクリーン作戦が展開されている。

富士登山は人気だが環境問題も深刻に

富士登山は人気だが環境問題も深刻に

◆行政や企業が一丸となって環境保全

 富士山のおひざ元、静岡県富士宮市では、20以上の地元企業や団体が参加する「富士山をいつまでも美しくする会」が結成され、夏から秋にかけて毎年2000~3000人が参加する一斉清掃のイベントがある。

 富士山がまたがるもう一方の山梨県でも、県主導で「富士山クリーンアップ事業」を展開。やはり地元企業などと協同で、不法投棄廃材の撤去を行っている。大自然が残り、名水の産地でもある「鳴沢の山林」などを保護するためだ。

 また「TEAM FUJISANクリーンキャンペーン3776」では、登山家の野口健さんや女優の若村麻由美さんといった著名人も参加し清掃活動に積極的に取り組んでいる。その他、NPO法人が小学生以上を対象に、清掃ボランティアをしながら環境問題について学べる企画を繰り返し開催しているケースなどもある。

 当然、ウォーターサーバーメーカーでも環境保全活動を活発に行っている。富士山の標高1000メートル地点に採水地を置く「フレシャス」では、クリーン活動の他、環境問題の啓発イベントなどを開催。「富士桜命水」も「恩恵を受けている企業の責務」として、周辺の清掃活動やゴミ削減に取り組んでいる。

「ゴミを極力出さないことも大切

ゴミを極力出さないことも大切

 山の清掃活動は、道路清掃のように大型機械を入れて行えるものではなく、人海戦術でないとなかなか難しい。多くの人が一斉に着手することが理想的だが、新型コロナウイルスの影響で2020年は従来通りの清掃活動がどう行われるか、現状では微妙な情勢だ。アウトドアレジャーの基本は「ゴミを出さないこと」。山には極力ゴミにならないものを持っていく、ゴミを出したら持ち帰る…という当たり前のことを行っていれば、汚れるリスクは激減する。富士山そのものだけでなく、樹海や富士五湖といった周辺の景勝地でも同じことだ。

 これから夏にかけて富士山麓へ観光に出かける人が増えてくると思われるが、風景も水も多くの人の手によって守られていることを忘れないようにしたい。